ADHD傾向のある子どもに見られる特徴
ADHD傾向のある子どもに見られる特徴【行動】
- 3歳になっても、食事の時にイスにじっと座っていられず、立ち歩く
- じっとしていられず常に身体のどこかがもじもじと動いている(貧乏ゆすり、爪かみ、頭をかく、髪を触るなど、手足をかく)
- 目的の物があるとそれしか目に入らずに突進していく(周りに障害物があっても目に入らずにぶつかったり踏んだりする)
- 音がする方にすぐ注意がそがれて、集中できない
- スーパーなどで親が支払いをするために手を放した一瞬の間に、どこかに行ってしまう
- ショッピングセンターなどで気になるもののところに走って行ってしまう
- スーパーなどで、自分が買う物を選ぶことに夢中になって、その場をなかなか離れられない
- スーパーなどで気になるものに夢中になって、はぐれて迷子になる
- スーパーで食材を指で押したり、包装に穴をあけたりしてしまう
- 目に付いた物をすぐに触る(非常ボタンを押す、スイッチを押す)
- 高いところに登ろうとする(登ってしまう)
- おもちゃや時計のなかがどうなっているのかを知りたくて、無理やり中身をこじ開けて壊してしまう
- 同じ年齢の子どもに比べてケガが多い
- 知らない人が来ると、真っ先に近寄っていく
- 机やドア、人によくぶつかる
- 物の取り間違えが多い(他の人の靴を履いていたり、他の人の物を使っていたりする)
- 午前中に張り切るとと、午後はエネルギーが残っておらず、全くやる気を出せないなど、エネルギーの配分がうまくできない
- 車が走っている道路でも、確認せずに道路に飛び出してしまう
- 順番を守るように言われても、待っていられずに割り込む
- 何度注意されても同じことを繰り返す(走らないように注意されても、すぐに走り回る、など)
- 机の上で遊んでいると、道具をよく床に落とす(お絵かきをしていると、クレヨンや鉛筆をひんぱんに落とす)
- 興味のあるものにはすぐに取り掛かるが、そうでないことには取り掛かるまでに時間がかかる
- 公園で走りまわったり、遊びを転々と変えたりして、目が離せない
- 外食の際、興奮して大きな声を出したり、走り回ったりする
- 「好きなものを買っていいよ」と言われても自分で決められず、買い物に時間がかかる
ADHD傾向のある子どもに見られる特徴【生活】
- テーブルの上のコップやお茶わんをよく倒したり、中身をこぼしたりする
- 使ったものを片付けない
- 本人は片付けたつもりでも、何かを片付け忘れている(クレヨンを片付けていたが、後で見るとクレヨンが1本、机の上に残っていた、など)
- 持ち物をいろんなところに忘れてきてしまう(幼稚園や保育所、公園、電車やバスのなかなど)
- ひんぱんに持ち物をなくす
- 整理整頓ができない
- 食事の最中にぼーっとしていて、食べ終わるまでに時間がかかる
- 食べこぼしが多い
- 着替えの最中にぼーっとしていて、なかなか終わらない
- 夕食後にテンションが上がると、寝るまでに時間がかかる
- テレビに集中するあまりに、そばで名前を呼んでも反応しない
ADHD傾向のある子どもに見られる特徴【コミュニケーション】
- ひとの話をさえぎって自分の話をする
- 話が聞こえると、自分には関係のない話題であってもすぐに入りたがる
- ひとの話を最後まで聞かずに行動に移してしまう
- 静かにしなければならないところでも、一人でずっとしゃべっている
- 静かにしなければならないとき、声は出さないがそわそわしている
- 話の内容があちこちに飛んでしまう(電車の話をしていたと思ったら、テレビの話をする、など)
- 話を聞いている途中から、上の空になっている
- 「目を見てお話を聞きなさい」と言われると、相手の目を見ることに集中して、話を聞いていない
- 暴言を吐く
- 言い訳や自分を守るような嘘をつく
- 親や先生の指示に対して、生返事をする(聞いていないが、とりあえず返事をしている)
- コミュニケーションを取りたいという気持ちから、いきなり叩いたり、抱き着いたりして相手を驚かせてしまう
ADHD傾向のある子どもに見られる特徴【遊び】
- 遊びが定まらず、次々に遊びが変わる(視界に入ったおもちゃに飛びつく)
- 自分勝手に身体を動かすことは大好きだが、指示に従って動くことを嫌がる(スイミングや体操教室などの習い事をさせると、指導者の指示に従って活動に参加することができない)
- 自転車やバスの利用など、スピード感のある移動をしたがり、歩くのを嫌がる
- 大きな揺れ、ジャンプや回転など、強い刺激が得られる遊びを好む
- 興味があることには集中して、やめるように言われてもなかなかやめない
- 一つの遊びをそのまま放って別の遊びをするので、複数のおもちゃや道具で部屋が散らかる
- 公園に連れて行っても、何で遊べばよいのかがわからず、ふらふらしている
- 初めてのものにすぐにとびつく
- 新しいものをすぐにほしがるが、すぐに飽きてしまう
ADHD傾向のある子どもに見られる特徴【感情】
- ささいなことで友だちを叩いてしまう(身体がぶつかった、自分の使いたかったおもちゃを先に使ったなど)
- ルールや決まりを頭では理解しているのに、ついルール等をやぶってしまい、後になってから反省する
- 自分の気持ちをがまんすることができず、ちょっとしたことで激しく怒る
- 理由なく周りにいる子どもを叩いたり押したりしてしまう
- 興奮しやすく、なかなか落ち着けない
- 自分を否定されることに過度に反応する(トラブルの時など、被害者意識が強い)
- 興奮して、つい大きな声を出してしまう
- 昔のことを思い出して、突然怒り出す(友だちに1ヶ月前に言われたことに対して腹を立てる)
ADHD傾向のある子どもに見られる特徴【診察】
- 診察室や処置室などに勝手に入ろうとする
- 気になる物があれば注意されても繰り返しさわろうとする
- 診察室のいすを手で回したり、キャスター付きのいすに乗って走り回ろうとする
- 待合室で待つことが苦手ですぐにどこかに行こうとする
- 他の人が点滴で処置を受けているところに平気で行き、話しかける
自閉的傾向のある子どもに見られる特徴
自閉的傾向のある子どもに見られる特徴【感覚】
- 自動車のチャイルドシートなど身体を締め付けられることを嫌がる
- 赤ん坊のころから抱っこされたり抱きしめられることを嫌がる(大人が抱っこしようとすると、
のけぞったり、身をよじったりする) - 手をつなぐのを嫌がる
- 締め付け感のある服を嫌がる
- 洋服のタグが体に触れることを嫌がる
- 帽子のゴムがあごに触れることを嫌がる
- 靴下を履くことを嫌がる
- 足裏にごみや砂等がつくことを極端に嫌がる
- のりなどのベタベタするものが嫌い
- すぐに手を洗いたがる
- 服が少し濡れただけでも着替えをしたがる
- ちょっとした傷を気にしすぎる(虫刺されやかさぶたをとても気にする)
- 大きな物音がしても、聞こえていないように行動している
- 他の人が気づかないような物音に気づく
- けがをしていても痛がる様子がない
- 少しの光でもまぶしがる
- ザワザワしたところに行くと耳をふさぐ(人が多いところに行った時など)
- 特定の音が苦手で嫌がる(ドライヤー、掃除機、トイレのジェットタオル、花火など)
自閉的傾向のある子どもに見られる特徴【言葉】
- ひとり言(テレビCMのフレーズ、アニメ主人公のセリフ、両親の口ぐせなど)が多い
- 「何を食べたいの?」と言えば「何を食べたいの?」と答える
- 子ども自身は言葉を話しているが、話が一方的で会話が成立しない
(相手の話を聞いて話すのではなく、自分が話したいことを話す) - 言葉を文字通りにとらえる(嫌味や比喩、たとえ話が伝わらない)
- 抑揚の無い話し方をする
- 年齢に合わない大人びた言い回しをする(こんな言葉をよく知っているねと感心するような感じ)
- いろいろなことについて、へ理屈を言うことが多い
- 状況に合わない発言をする
- 相手の気持ちを考えない発言をする(「おばちゃん、太ってるね」などと見たままの発言をする)
- 呼びかけても、振り返らない
- 何度も「これでいいの?」と確認をしてくる
- 言葉を話せても、「て・に・を・は」を使っていなかったり、使い方が間違っている
自閉的傾向のある子どもに見られる特徴【生活】
- 偏食が強い(白いご飯しか食べない、初めて見るものは全く食べようとしない、特定のメーカーの食品しか食べない)
- (保育所や幼稚園で)いつも決まったトイレで用をたす
- 3歳を過ぎても、オムツのなかにうんちやおしっこが出ていても気にしない
- 自分のうち以外のトイレに行くことを嫌がる
- おしっこはトイレでできるが、うんちはオムツのなかにしかしない
- 水遊びをやめられない(水道や洗濯機、トイレの水などをずっと眺めていたり触ったりする)
- 昼寝をしない/夜眠らない(乳児期を過ぎても睡眠のリズムが定まらない)
- 寝ついてもちょっとした刺激ですぐに目覚める
- 毎日同じ手順や道順にしないと怒る(同じ道を通って保育所、幼稚園に行く、身支度の順番が決まっている)
- 予定が変わると泣き叫ぶ(いつも見ている番組が放映されなくなった時など)
- 自分で決めた順番通りにすすまないと泣いて怒る
- 自分で決めた置き場所、やり方にこだわり、他の人がそれに従わないと激しく怒る
- 幼稚園や保育所の先生や友だちの顔を覚えられない(例:2年間同じクラスで過ごしている子どもの名前がわからない)
- 1つだけ指示をされれば行動に移せるが、同時に2つ、3つの指示をされると、途中で何をすればよかったのかがわからなくなる
自閉的傾向のある子どもに見られる特徴【運動・動作】
- 小走りをする時に、足のかかとが地面に着かず、つま先立ちになる
- その場でくるくると回る
- 意味もなくぴょんぴょんと飛び跳ねる
- 目を細めてキラキラしたものをみる
- 顔の前で手をひらひらさせる
- 姿勢よく座ることが苦手で机やいすの背もたれにもたれかかる
- 「気をつけ」の姿勢をとらせても、すぐに体がぐにゃぐにゃする
- 走り方がぎこちない(両手を前に突き出して走る、など)
- 縄跳びや跳び箱、マット運動が苦手である
- ごろごろと床に寝転ぶ
- 2つ以上の動作を同時にできない(手と足を同時に動かす、右手と左手で違う動きをする、など)
- エスカレータに乗るのが苦手
- 動いている物をとることが苦手(飛んできたボールをキャッチする、など)
- 踊りの振り付けをまねすることが苦手
- コップを使うときに手をうまく返せず、飲み物がこぼれる
- 棚の上、タンスの上などの高いところに登りたがる
- 穴が空いているところに物をつめたがる(コンセントに定規を入れる、鉛筆削りに指をいれようとする、など)
- ロッカーや机の下など狭いところに入りたがる(入ると落ち着く)
- (幼稚園や保育所で)先生の指示からワンテンポ遅れて行動する
自閉的傾向のある子どもに見られる特徴【コミュニケーション】
- バイバイをするときに、手のひらを自分に向ける
- 他の人の手を取って、自分の欲しいものを取ろうとする(クレーンのように他の人の手を使う)
- ほしい物があっても、指差しをして要求しない
- 興味を持った物を指差しで伝えない(「あれを見て」と大人に指をさして伝えない)
- 表情があまり変わらず、楽しいときでも楽しそうな顔にならない
- 大人が笑いかけても笑顔で返さない
- 相手が嫌がっていても、べったりとくっついて離れない
- 知らない人に無防備に近づいていく
- 状況に応じた声の大きさがわからない(電車のなかなど、小さい声で話さなくてはならないところで大きな声を出す、など)
- 親や先生が怒っているのに、怒っていることが全く伝わらない(表情を察することができない)
自閉的傾向のある子どもに見られる特徴【遊び】
- (3歳を過ぎても)周りの子どもに全く関心がなく、一人遊びばかりしている
- 一人で遊んでいるところに他の人が入ってくることを激しく嫌がる
- 自分の世界に入って遊ぶ(自分の世界のなかで話を作って一人で遊んでいる)
- 関心のあることについては強い興味を示すが、関心のないことは話を聞こうともしない(自分の好きな虫のことについては非常に詳しいが、関心のないお遊戯には見向きもしない)
- 勝ち負けにこだわり、負けると激しく怒る
- ひどく嫌なことがあると自分の頭を壁や床に何度もぶつける
- 激しく泣き叫んでいても、少し経つと(5分~30分)、何事もなかったようにケロッとしている
- おもちゃや物(ブロックやスリッパなど)を並べて遊ぶ(本来のその物の使い方をしていない)
- おもちゃを横から眺めて遊ぶ
- 周りの人に見られると恥ずかしいと思うような行為(性器いじり、自分の唾で遊ぶ、好きな人や物をなめるなど)を、人前で平気でする
- こだわりが強い(いつも同じおもちゃを持っている、いつも同じ洋服を着たがるなど、いつも同じ友だちと遊ぶなど)
- とても嫌な経験をした場所には入ることも近寄ることもできなくなる
- カレンダーをめくることを好む
- 数字やマーク、国旗などに早い時期から興味をもつ
- 決められた物を作ったり、見本があるものを描いたりすることはできても、自由に絵を描いたり、ブロックで組み立てたりすることが苦手である
- 絵本のストーリーに興味を持たない(絵本を見ていても、ストーリーとは関係のない挿絵、仕掛け絵本の仕掛け部分を楽しんでいる、など)
自閉的傾向のある子どもに見られる特徴【受診】
- 泣き叫んでしまい、口を開けたり、喉の奥を見せたりできない
- 耳鼻咽喉科で鼻や耳の吸引の音を怖がる
- 診察で医師や看護師から尋ねられても全く異なる内容を(自分の言いたいこと)をしゃべる
- 眼科や耳鼻咽喉科での診察で使うライトを嫌がる
- 口のなかの診察、特に歯科での診察ができない
- 行ったことがない病院や診療所に行くと、いつもより興奮して落ち着きがなくなる
- 暴れてしまい、点滴をすることができない
- 注射の際に、周囲の大人が耳をふさぎたくなるくらい大声で泣き、激しく暴れる
- 待合室で、長時間待つことができない
- 一度、嫌な体験をすると、診察室に入ることができない。診療所の入り口に近づくこともできない
- 絵本や決まったおもちゃを見つけるとそこから離れることができない